読書熊録

本に出会う歓びを、誰かと共有したい書評ブログ

2017-12-07から1日間の記事一覧

後悔とはちがうものー読書感想「水曜の朝、午前三時」(蓮見圭一)

もしもあの時、あの人の手を離さなかったならー。蓮見圭一さんの小説「水曜の朝、午前三時」は、そんな「有り得たかもしれない人生」がテーマだ。義理の母親が死の病の淵で残した、長大な音声テープ。そこには1970年、大阪万博の裏で散っていった一つの…