読書熊録

本に出会う歓びを、誰かと共有したい書評ブログ

2018-08-11から1日間の記事一覧

正しさから遠く離れて息を吸うー読書感想「メゾン刻の湯」(小野美由紀)

日常が息苦しくなったら、小野美由紀さんの小説「メゾン刻の湯」を開くといい。正しさとか、美しさとか、生産性とか。「こうあるべき」だと、世の中が駆り立てる価値観から、遠く離れた場所が見つかる。そこで深く息を吸う。 東京の昔ながらの住宅地に佇む、…