2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧
この物語は善良であることがどれほど尊いかを教えてくれる。有能ではなく、優秀でもない。替えがきかないとか、生産性が高いとか、そんなこととも関係ない。善良であること。悪意から距離を置き、善意に溺れることなく、ただただ善良であること。吉田修一さ…
誰も私の価値を決めたりはしない。あるともないとも言わない。だからこそ、私は私を裁かなくちゃいけない。それで、自分を肯定できるのならいい。でもそうじゃない。だからこんなにも、苦しい。朝井リョウさんの長編小説「死にがいを求めて生きているの」は…
目が見えないということは欠落ではない。見える人にとっての世界と、見えない人にとっての世界は違う。そこに優劣はない。あるのは「意味」の異なり。見える/見えないをビットのあるなしのように「情報」ベースで捉える考え方から、「意味」 ベースに考え方…
この人は未来を変えるかもしれない。「20億人の未来銀行 ニッポンの起業家、電気のないアフリカの村で「電子マネー経済圏」を作る」を読んでワクワクした。著者の合田真さんを知れて、その頭の中を覗けて、興奮が収まらない。 合田さんが構想するのは「金利…
「分からない」のは恥ずかしいことじゃない、むしろ豊かなことだ。「問い」を多く持ち、さらに問い続けることこそ、人を自由にする。哲学者・梶谷真司さんは「考えるとはどういうことか 0歳から100歳までの哲学入門」で、こう伝えてくれている。 本書の…