エッセイ
「パリのすてきなおじさん」は文字通り、パリの街角にいるすてきなおじさんのインタビューを集めた、おじさん図鑑だ。誰も彼もすてきだけれど、特別じゃない。働いて、遊んで、失恋したり泣いたりして。普通の人生を一生懸命歩いてきたおじさんの言葉はだけ…
この本は「人生」という試合の舞台になかなか乗っかれない人のためにある。思い通り試合を運べないとか、勝てないとか、そんなレベルじゃなくて。そもそもユニフォームを着られずに、ジャージ姿で舞台の脇に立ちすくんでいる人のためにある。お笑いコンビ・…
「左ききのエレン」という漫画は働く人へのエールだと思う。うまくいかなくても、辛くても、格好悪くても、なんとか今日を働ききった誰かに向けた、労働讃歌だ。そして、それでも夢や理想を捨てられない労働者へ。何度も読み返して、何度も支えられている。…
手を動かしながら考えるとは、どういうことか。「あるノルウェーの大工の日記」はタイトル通り、北欧のノルウェーで大工の親方をしているオーレ・トシュテンセンさんが日々の仕事や、そこで巡らせた思考を記録している。その思考が面白い。土埃がついて、傷…
小説でもノンフィクションでもなく、漫画だけど紹介したい。止むに止まれずそうしちゃう気持ちを呼び起こすのが、キューライスさんの4コマ漫画集「ネコノヒー」です。たいていのことがうまく運ばないぽっちゃりネコのネコノヒーの日々。かわいそうなんだけ…
これはサッカーを通じて人生を学ぶ本なんだ。元鹿島アントラーズのディフェンダー、岩政大樹さんの「PITCH LEVEL ピッチレベル 例えば攻撃がうまくいかないとき改善する方法」を読んで、思わず膝を打った。プロとしての思考を余すことなく言語化してくれてい…
堀江貴文さんが本書「多動力」で提示する多動力は実に明快だ。それは「サルのように」熱中し、突き抜けたパワー・事業を、同時にα(複数)個進行させて「掛け合わせる」ということ。多動は足し算ではなく掛け算なんだというのがポイントだろう。そして多動の…
バラエティ番組やCMで活躍の上、「オールナイトニッポン」MCとして深夜の無数の寂しい魂を沈めてくれている、超人気お笑いコンビ・オードリー。そのツッコミ担当・若林正恭さんが綴ったエッセイ「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」は、短い夏休み…